【バロックハウス】Zippoやブランドライター、輸入筆記具、アウトドア時計・ナイフ・革小物の超ディープな通販店

いまさら聞けない、金・銀・ミクロンの話

                                                                                              更新: 2004.July 23
                                                                                                   写真をクリックするとオリジナルを表示します

 

「そろそろ・・・」ということになり、彼女と婚約・結婚指輪を見にジュエリー店に行ったMさん。プラチナはまあ分かるとして、やれピンクホワイトだののゴールドにキレ てしまった。で、「オレは(ジッポーにある)ローズゴールド、いや、ブラス(=しんちゅう)のゴールドでいい!」とヤケクソ言って、彼女を怒らせてしまったそうな それで、似たようなモノを扱ってるんだからと、バロックハウス(BH)科特隊に調査依頼が舞い込んできた。
BH科特隊は世のオトコの味方である。人生最大の「トホホの無駄使い」に際しては有用な知識武装をしてもらわねばなら ぬ。そして、いつかは18Kライターも買って頂きたい。
早速、調査を始めた科特隊だったのだが・・・。

【「キン」ってなに?】

生まれてこのかた「宝石店」に入ったことがない者、
香港空港で売ってるゴールドバールの形をしたチョコレートしか「キン」は知らないと自慢する者。そういえば ギミックライターにもあったよね、キンの延べ棒(右画像)・・・ 。
とにかく、隊員同士でメチャクチャ混乱したことをタイムショック風クイズにして、スタート!
1)プラチナ100%の指輪はあるが、金100%の指輪は無い?
2)イエローゴールドはゴールドと同じ?
3)ホワイトゴールドとゴールド、どっちが高い?
4)ピンクゴールドとZippoのローズゴールド、違いは何?
5)「白金」と「白色金」、意味は同じ?
6)金無垢って24K、それとも18K?
7)金・銀・銅を混ぜるとジュエリーのゴールドになるって本当?
8)金張りと金メッキ(ゴールドプレイティッド)、違いは何?
9)カルティエのプラチナフィニッシュはプラチナメッキのこと?
10)そもそも、「メッキ」って何語?
  
さあ、あなたは何問クリアできました?
ちなみに、1)ー5)の
プラチナやゴールドが、今時の日本の婚約・結婚指輪の指輪(素材)です。スタシル(=スターリングシルバー)の婚約・結婚指輪は 無いです。プラチナ(白金)を「白い金」と解釈すれば、結局、みんな「キン」 なんですね。
  
ところが、「キン」はややこしいのだ。
というか、何の「キン」についてハナシしているのか区別がつかずに混乱してしまう。これは、3分野の「キン」に分ければ理解しやすいことが分かった。

  
*地金の世界での「キン」
三菱マテリアルや田中貴金属等が扱っている「地金」。純金は24K(=99.99%)のファイン(=ピュア)ゴールド。
  
*ジュエリーの世界での「キン」
正確には「金合金」。18K(純度75%)が純金(ソリッド・ゴールド)。イエロー・ホワイト・ピンクゴールドなどのカラーゴールド。

*ミクロンの世界での「キン」
メッキ加工での金とその様々なゴールドの表現。
ミクロンは1/1,000ミリの単位。
 

「キン」について

柔らかで 「属性」・「延性」、伝導性に優れた金属。
古くから、貨幣、宝飾品、歯科用として使用され、現在では電子部品(めっき)に多用されている。もちろん最大の需要は宝飾加工用。

「属性」とはハンマーで打ったり延ばしたりして四方に広げても壊れない性質。金・銀・プラチナでは金が最も属性が高い。(金沢の職人さんの)超薄「金箔」はご存知の通り。
「延性」は、別の形に加工することが出来、また、その形状が保たれる性質のこと。貴金属の中では金が最も高く
、1グラムで3,000メートル近くの糸(金線)に延ばすことができる

現在の国際市場価格は、金(
純度99.99%)1キロ約120万円。国家間戦争になると、金価格はいつも値上がりした・・・。主産地は南アフリカ共和国、カナダ、アメリカ、オーストラリア、ロシアなど。 
  
<金、地金についての参考HP>
三菱マテリアル:
http://www.mmc.co.jp/gold/museum/index.html
田中貴金属:http://www.tanaka.co.jp/

<高額ライター Top 5>

1)デュポン60周年ダイヤ石60個付 定価 :\4,500,000
2)ダンヒル PL620018KホワイトGD定価: \1,020,000
3)デュポン NIGHT&LIGHT ダイヤ付  定価: \450,000
4)ジッポー 18Kゴールド  米国価格:$3,266,95
5)デュポン SKY&FIRE サファイア付 定価: \320,000
                         (2001現在)
もうひとつの混乱は、金の純度表示(カラット、=K)も銀の純度表示も世界共通であることから、どこの国も品質表示や加工基準 はだいたい同じようなものと錯覚していたことによる。
「地金」はグローバル・スタンダードだけれど、ジュエリー&メッキの貴金属合金製の表示や基準は、超ローカル状態。各国それぞれ 異なることが分かったのである。大雑把なライター・筆記具の製造圏(米国・欧州・日本)別の顕著な差異を「ゴールドの項」欄の下に紹介します。
 
では、ゴールドを中心に、プラチナ、スタシル、メッキ加工の「押さえどころ」を見ていきましょう。

【ゴールド(金合金) 】
ゴールドは、つまるところ、「金含有率」「合金比率」の2つがキーワードです。

金含有率

dp-nib.jpg (24068 バイト)

金性の品位(金含有率) 純度

14K  580 54.2-62.5%
18K  750 70.9-79.2%
20K

 835

79.3-87.5%
22K 917 87.6-95.9%
24K -  95.9%以上 
地金のキン(ピュアゴールド)は1グラムで3,000メートル近くの糸(金線)に延ばせるほど柔らかい。
これでは柔らかすぎて、宝飾加工には
とうてい無理なため、銀・銅など他の金属を混ぜて「キン」合金にする。
この「キン」合金が、いわゆる「金=ゴールド」なんですね。

で、他の金属との混ぜ具合をはっきりさせる必要から、K(カラット)という24分率の単位で純度表示するようにしています。
純度表示に関しては、万年筆のゴールド・ニブ(金ペン先)が 最も分かりやすいです。
上のペン先の画像拡大すれば確認できますが、18Kと750の文字が刻印されてます。指輪は18Kと刻印されますが、ペン先はカラット表示の他に1,000分の750(純度75%)も刻印されています。
 
通常、この18Kが結婚・婚約指輪のゴールドで、万年筆も各メーカーの最高グレードアイテムは18Kペン先です。
そして、一般的に18Kゴールド製は純金(=ソリッドゴールド)と呼ばれています。
  
「名品」と言われたビンテージもの万年筆を見ると多くは14Kペン先だったりして、拍子抜けしたりします。
当時は14Kペン先が最高級だったわけで、その下のランクには12K(純度50%)ペン先があったようです。今はもう12Kペン先の万年筆は作られていないです。
また、現在の18Kペン先は、ロジウムやプラチナで装飾されたホワイトとゴールドの2色構成になっています。その方がより見栄えします。なお、ペン先は、ゴールドであろうとなかろうと、書き味等とは全く関係ありません。
  

<18Kゴールドライター>

値段が高い18Kゴールド製は 、製造が限られています。
デュポン、カランダッシュのように真鍮の固まりをくり抜いてボディにしているガス式ライターは、ボディの回りに薄板状の18Kゴールドを巻いて作 ることになります。そうすると大きなサイズになり、重くなってしまいます。
このためか、特注以外は作られていません。
  
ダンヒルライターでは以前、18Kゴールドの表面カット加工がありました。
現在は、時々、わずかの数しか作られていません。たとえば、18Kホワイトゴールドの鏡面仕様ローラーモデルなど(画像右)。
定番のメッキ加工品に比べ、少し太めのボディで、「表面ジャケット」(=ボディ面)は18Kと刻印しています。

ダンヒルライター:18Kホワイトゴールド製 PL6200
Zippoでは18Kゴールドが定番で作られており、底面に"18K"と刻印されています。

Zippoゴールド18K
$3,266,95

18Kホワイトゴールド
定価: \1,020,000


■合金比率
18Kゴールドに含まれる25%の「銀・銅などの他の金属」は、その配合割合を変えると色調が変化する。
例えば、銀・銅のみで半々の割合にすると、合金比率は75%:12.5%:12.5%となり、標準の18Kゴールドカラーになります。
右の表は、合金する金属によって変わるゴールドの色調です。
実際には複数の金属を混ぜ合わせてホワイト、ピンクカラーなどのゴールドにするようで、使用金属・合金比率を厳密に規定してピンク、ホワイトゴールドと呼ぶのではないようです。

ピンクゴールドは、キン・銀・銅の合金でも、キン・銀・銅・パラディウムの合金でも作れます。(国内では、後者が一般的)。
  
ホワイトゴールド( =白色金、WG)は、キン・銀・銅・亜鉛・パラディウムまたはニッケルのキン合金です。白化効果はパラディウムまたはニッケルにあるが、効力に差があり、便宜上、前者をソフト、ニッケル合金をハード ・ホワイトゴールドと呼んだりします。

合金金属

金の色調 
Ag(銀)  白色までの緑 
Cu(銅) 明るいピンク 
Cd(カドミウム)、Zn(亜鉛) 緑 
Co(コバルト) 薄黄までの黄色 
Ni(ニッケル) 白色までの薄黄 
In(インジュウム) 淡いイエロー 
Pd(パラディウム) 灰色黄までの薄黄 
18KWGとプラチナの指輪を実際に見ると、色はまるで同じだったりする。これは18KWG指輪が、上のペン先の白い部分と同じようにロジウム・コーティングされているためです。 

<スイス貴金属業界規定によるゴールドカラー>

色の名称は別として、欧州のゴールドカラーは1N−5Nの 5種類のゴールド系カラーに分けられています。
この色規格は、ゴールド純度とは無関係のゴールドカラーです。

コード    色   調  使用参考例
1N ライトグリーン系の淡いゴールド色 ヴィトン・バッグの金具
2N 淡い黄色系のゴールド色   デュポン・ペールゴールド
3N 黄色系ゴールド色 デュポン・ゴールド(1990年以降)
4N ピンクゴールド色  
5N レッドゴールド色  

製造圏別の加工・表示差異
婚約・結婚指輪は純粋にジュエリーの金ですが、、ライターや筆記具は、アイテムによってはジュエリー的なもの、工業製品的なものと様々です。 製造圏(米国・欧州・日本)別の特徴的な差異例を挙げてみます。
*ジッポー派(=米国圏)
米国には連邦取引委員会(FTC)の「ジュエリー、貴金属及び白目業界向けガイドライン」という貴金属加工の表示基準があります。しかし、Zippoの表面加工の名称はイメージ語が多 いため混乱しやすいです。
ガイドラインでは、ゴールドは10K以上。刻印・表示は"10K""10 karat gold","10 karat"。(補1)
ゴールド・メッキ加工は、「厚さ0.5ミクロン以上の24K、0.75ミクロン以上のソリッドゴールド、又はそれに相当する金」で「金メッキ=18K G.P.」(Gold plated)と表示可能。(補2)
シルバー・メッキは、「膜の耐久性を保証するに十分な厚さ」のみで、ゴールドのようなミクロン規定を設けていません。
  
*ガスライター派(欧州圏)
スイス貴金属業界規格が基準。ゴールド表示は純度12K以上。
「金メッキ」(Gold plated)の表示は厚さ3ミクロン以上でのみ可能。
表面加工の名称は古くからの(彫金業界)用語(=フランス語多し)。
スイス基準が欧州圏のガイドラインですが、実際には各国によってゴールドの法定純度の基準はバラバラです。
英国はゴールド・ジュエリーの純度9K、ドイツは純度8Kで「ゴールド」と表示可能。逆に、イタリアは純度18K未満のものを「ゴールド」ジュエリーとして製造・販売すること を法律で禁止しています。(補3)
  
*ジャパン加工派(日本圏)

Zippo表面メッキ加工用語は、工業メッキ部門の装飾用メッキで用いられる業界用語。 貴金属のカテゴリーでないため、本体への刻印などは何も無いです。また、日本製ライター・筆記具では、「貴金属」に該当する高額品は作られていません。
 
他、地域圏といえば、チャイニーズのカノジョを持つ1人が言うに、向こうでは24Kのゴールドしか通用しないとの事。どうもそれはアラブ中近東も同じようで、 ファインゴールドの指輪・腕輪が一般的なようです。
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補1)
しかし、米国で"gold"とのみ表示・刻印できるのはファインゴールド(=24K)のみです。
例えば、「18Kの指輪」の場合、"18K","18 karat gold","18 karat"と表示できるが、"gold"のみの刻印は禁止されている。
補2)
ミクロンはメッキの厚さの単位。メッキに使用する金の純度により厚さが規定されている。使用する金の純度が50%(=12K)であれば、最低1ミクロンの厚みがないと”Gold plated(=金メッキ)”の表示が出来ないわけです。
補3)
但し、さすがにイタリアです。
「輸出オンリー」の条件で、18K以下の指輪やアクセサリーを製造することは認められています。
つまり、イタリア国内のジュエリー店でゴールド・アクセサリーを購入すれば、それは間違いなくソリッドゴールド(18K)以上の純金製であるわけです。そして、 1グラム以上の純金アクセサリーは、1,000分率の金含有率と「識別マーク」の最低2種の刻印が法律で義務づけられています。
例えば、指輪に”☆123 MI"とあれば、”☆”はイタリアのメーカーである証、数字の”123”は、そのメーカーが所在の管轄地で打刻を申請した123番目であること、”MI”はメーカーの所在 地がミラノであることを表しています。
他、米国で販売されているイタリア製指輪は、”ITALY"と刻印されています。

プラチナ(白金)
17世紀、南米エクアドルでスペイン人 が発見。当時は無価値な単に「重くて火にも溶けいない白い金」でした。金銀より重く(約15センチ立法の大きさで約76キロ)、最も高い融点(1769℃)を持つ貴金属です。
加工方法が分かったのは18世紀の後半期。金・銀より「強度」と「密度」が高い(=「粘り強い」)性質が特徴です。
プラチナ・ジュエリーは1930年代に欧州で普及しましたが、一番最初に採用したのは1898年、あのルイ・カルティエでした。

世界一のプラチナジュエリー消費国、ニッポン。
「金より稀少で高価」ということで、ダイヤ石付きの婚約指輪などは圧倒的にプラチナ製です。プラチナの持つ「強度と密度の高さ」の特性とも関係し ています。
「強度と密度の高さ」=保持力に優れている=一度曲げるとそのままの形を保持する、=復元力が最も弱い。
従って、繊細で小さな「石留め」の爪にはプラチナ。高価なホープダイヤモンドのセッテイングにもプラチナが最適なわけです。
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プラチナの純度表示・合金金属は、ゴールドのようにややこしくはなく、純度は1000分率表示です。
ピュア・プラチナの場合はPt1000、プラチナ合金の場合は純度に応じてPt950(95%)、Pt900(90%)、Pt850(85%)と刻印されています。合金の金属はパラディウム、イリジウム、銅などです。
ピュア・プラチナ(Pt1000)指輪は特殊硬化処理を施して作られますが、キンより硬いとはいえ、柔らかい金属なので、石付き指輪はデリケート(変形しやすい)とのことです。

プラチナについて

プラチナは、点火プラグの電極と排ガス浄化触媒など工業用ニーズが高く総需要の半分を占めています。
ジュエリー産業と自動車産業の両者で占める世界総需要の割合は7割。それぞれ約半々の割合です。
また、1997年度のプラチナ統計資料によると、世界のジュエリー総需要の実に64%!が日本です。日本人の異常なほどのプラチナ・ジュエリー好きを裏付けるデータです。

プラチナは金鉱で副次的に採掘されますが、金の10分1以下の量しか採れません。
プラチナ属の貴金属は、イリジウム、オスミウジュ、パラディウム、ルテニウム。

ところで、プラチナはどれほど高いのか?と思って、地金相場で数字を見ても今ひとつピンときません。
そこで、同じカット、重量(長さ)のチェーンの小売り末端価格で比較してみたのが右の表です。プラチナがPt850、ゴールドが18Kの場合で、プラチナはゴールドの2.5倍強の値段です。

喜平チェーン

18Kゴールド プラチナ850
2面カットの50g \58,000 \151,000
8面カット 100g 50cm \126,000 \316,000

<プラチナ&パラディウム(仕様)のライター&筆記具>

純プラチナ製のライターや筆記具はありません。作れないことはないですが、作れば恐ろしく高い値段になってしまうでしょう。
しかし、プラチナ仕様(コーティング)やプラチナ属のパラディウムのモノはこの4,5年の間にめっきり多くなりました。クリップや金具部分をプラチナ 又はパラディウム仕様の筆記具、ライターは今後も増加傾向です。  
ダンヒル・ローラーライターは、旧来のシルバーメッキのほか、2000年以降のモデルはパラディウムめっき表面です。定価は、ゴールド(めっき)と同価格に設定 しています。
デュポンは1998/99年よりパラディウム(めっき)、2000年よりプラチナ仕様を作り始め、ほぼゴールドと同水準の定価に設定されています。プラチナ仕様 表面のライターは底面にPLと刻印(右画像の上)。シルバーめっき製は、”20ミクロンのシルバーめっき”とフランス語で刻印しています(画像 ・真ん中)。
Zippoは「プラチナ張り」の日本加工製があり、スターリング製よりも高い価格です。

 


【スターリングシルバー】
銀、特にスタシル(=Sterling、SV925)は、ジッポーのスターリングをはじめ、クロムハーツやティファニー等でもご存じの通りです。1,000分率の純度表示で、ギン92,5%、残り7,5%は銅などとの合金です。
すでに12世紀頃から英国では実用化されていたとのことです。加工するときは軟らかく、使用するときは硬くすることができる、まさに理想的な貴金属だったわけです。
純度100%ギン(ファイン・シルバー)は、これもキンと同じく柔らかすぎて彫金加工が難しいですが、純銀(SV1000)アクセサリーや食器の皿がないわけではありません。しかし、一般的に多いシルバーアクセはSV950(純度95%)のシルバーです。
   
シルバーって、(かなり)昔は高価で高級なイメージだったのになあ、とご年輩さん。今じゃ露天のガキ用アクセだってシルバーじゃん・・・。
確かに、大量生産型シルバー・アクセはタイ製とかで、値段も安い。中には純度や割金の内容が不透明なものもあるそうですが、銀製品が以前より安くなっているのは事実です。 スタシルのジッポーも「旧態依然の定価」と「実勢価格」に大きなズレが見られます。

【ZIPPO】スターリング:SILVERKING01

SILVER KINGのZippo

<スタシルのライター&筆記具>

Zippoは数も種類も圧倒的に豊富です。底面の"STERING"刻印は米国連邦取引委員会(FTC)の規定通りです。
ロンソンも含め欧州系ブランドのガス式ライターではスタシル製がほとんど作られていません。
ダンヒルのユニーク・シリーズにスタシル製(下の右の画像)がありましたが、現在はあまり製造されていません。
日本で製造されているコリブリ、ダグラスのオイル式ライターにはスタシル製があります。
筆記具はどのメーカーもスタシル製ボディを作っており、ティファニー・ペンは大半がスタシルです。
スターリングシルバーと18KゴールドZippoの重量比較
Zippo #250(クロームメッキ) プラチナ5ミクロン張り #15(STERING) 18Kゴールド
重量 55g 56g  60g 85g

英国のホールマーク

左の画像はダンヒルの「ユニーク」ライターで、Made in Englandのスターリングシルバー製です。
このライターには"STERLING"や"SV925"の刻印がないかわりに、ボディ側部にマーク印が付いています。
画像のマーク一番上(ライターが縦になっていますが、横にすると左側)はAD(=ダンヒル社)、2番目はライオン、3つ目は「ヒョウの顔」印です。
ライオンは、左足を上げて歩いている姿をしています。

これは「パサント・ライオン」と呼ばれるマークで、純度92.5%のスターリングシルバーを意味しています。
同じライオンでも、ライオンの横顔と首がギザギザのマークはブリタニア・シルバーといって、純度95.8%を意味します。
「ヒョウの顔」印は、これもロンドンのアセイ・オフィスがギン純度92.5%を保証・認定したというマークで、なんと1300年代!の頃から使用されています。
ちなみに、ゴールド印は王冠(ローレックスのマークとは全然違う王冠です(笑))、プラチナ印は宝珠の上に十字架がのっかているマークです。
このホールマークと呼ばれる刻印は500年以上の歴史を誇っていますので、たとえ新しくグローバルスタンダードが設けら れたとしても、英国はおいそれと変更することはないでしょう。なにせ、由来となっているゴールドスミス・ホール(金銀の品質検査本部)は設立が1327年、今も、ロンドン・テムズ河畔にあります。
当初、ここの役人たちが工房・店に出向いて、製品を検査してカラット数や純度を打刻していましたが、1400年代後期になると「出向き」ではこなせないほど工房・店の数が多くなり、職人たちが直接ゴールドスミス・ホールに製品を持参し、ホールでマーキングをするようになったことに由来しています。

もちろん、いつの時代もワルはいます。
パン屋がパン1kgに使う小麦粉の量をごまかすと、縛られて橋の上から吊るされたという話を聞いたことがあります。同じように、カラットの詐欺犯は、さらし台にかけられ、悪質な場合は耳をさらし台に釘付けされたといいます。

【めっき・ミクロン(0.001ミリ)の世界】
ミクロンは0.001ミリで、単位です。メッキの厚さ表示で使われています。
1ミクロンの厚さはイメージしにくいですが、髪の毛の太さはだいたい50ミクロン(=0.05ミリ)程です。
そのメッキですが、「メッキ」を辞書検索しても出てきません。「めっき」とひらがなでインプットしないと・・・。

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めっき]の大辞林第二版からの検索結果
めっき 【〈鍍金〉・滅金】
(名)スル 〔「めつきん(滅金)」の転〕
(1)金属または非金属の固体表面に金属の薄膜を強固に密着させること。
また、それを施したもの。装飾・防蝕・表面硬化のため行う。
電気めっき・真空蒸着など。/(2)金をめっきすること。/(3)表面だけを飾り、中身を偽ること。
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ジュエリー分野とは全く別物ですが、ライターや筆記具の金属ボディはほとんどこれです。
といっても、工業メッキ加工全体からすれば、ライターや筆記具など微々たるもの。
電気製品、自動車、各種設備などあらゆる工業製品でメッキ加工がなされています。
(ほんの少し前まで)工業製品の製造大国ニッポンのことですから、メッキ加工技術・ノウハウは世界最高レベルです。

右の図は、ゴールドメッキ加工がどうメッキされているのかを示したものです。
ライター、筆記具ボディの場合、通常、「素材」は、真鍮です。その上にニッケルメッキ、金メッキ、クリア塗装されて、ゴールドメッキは完了します。
クリア塗装はメッキ表面の変色を防ぐためのものです。

<金メッキ加工の工程>
素材−>脱脂−>パフ研磨−>{前処理} 脱脂−>水洗−>酸性−>水洗−>電解脱脂−>水洗−>青化ソーダ液漬け(5%)−>ニッケルメッキ−>水洗−>金メッキ−>湯洗−>乾燥−>クリア塗装焼き付け
数字の後ろのμマークはミクロンで、図の金メッキの厚さは、0.000002-0.001ミリ!
1ミクロンでも途方もなく薄いゴールドではと思われるかもしれませんが、さにあらず。 ゴールド色をした置き物だと(仏像なんかこの類と思われる)厚くて0.2ミクロンですから、1ミクロンはかなり厚いゴールドです。
ちなみに、仏壇具のような「金色上げ」メッキは、業界では「フラッシュ」と呼ばれています。
                         (図と加工工程は、(株)ウィンドミル社さんのパンフレットから引用しています。)
   

めっき&フラッシュ

右の表は、その「フラッシュ」の金メッキの一般的な厚さです。
 
ではゴールド(メッキ)のダンヒルやデュポンは?
少なくても3ミクロンはあります。
 
このページの初めの所の地域圏(ガスライター派(欧州圏)の通り、スイス貴金属業界規格では最低3ミクロン以上の厚さがないと、 「金めっき」と表示出来ません。

金めっき装飾品

厚み(ミクロン)

飾り物、置物、ブローチ装身具

0.05-0.2
 ナイフ、フォーク 0.05-2.0
 眼鏡フレーム 0.5-2.0
 腕時計 1.0-7.0

カランダッシュのライターなどは10ミクロンのゴールド・メッキ加工です。
デュポンライターのシルバー・メッキの厚みは20ミクロンで、底面に仏語で刻印されています。
逆に、カルティエライターのプラチナ「フィニッシュ」は、厚さが3ミクロンに満たず、従って「メッキ」と表示できないために、そのような表現になっている様です。
また、米国のシルバー・メッキ規定は非常にあいまいで、厚さミクロン数の規定がありません。
  

金張り(GOLD FILLED)
もうひとつ、ジュエリーでもメッキでもない金に「金張り」というのがあります。
辞書通りに言うと、「モノの表面に金箔を張り付けること。またそのもの」。
金の屏風みたいなものがイメージできたりします。
「金張り」モノを誇張して「純金張り」などと言われると、超豪華!と単純に思ったりもします。
で、実際の所はどうかというと、Zippoとクロス・ボールペンの米国製(圏)で作られている以外、今はさほど作られていないようです。
なお、Zippoの10K「GOLD FILLED」はすでに廃番になっています。

ここで10Kのゴールドについて説明しておかなければなりません。
◇米国では、10K(金の純度41.7%)でも10Kゴールドと表示できます。

【ZIPPO】本金箔張:雷神

 

Zippo:本金箔張

◇スイスの場合は12K(=純度50%)以上でゴールド(K)表示が認められ、それ以下はカラットの表示が認められていません。
◇米国流「GOLD FILLED」(=金張り)は、10K以上の金の層を、素材(=真鍮)に高熱と圧力で固着・圧延して作り、「その金の層の重量が、金と素材金属の合計の重量の1/20以上」の場合に表示できます。
つまり、真鍮を薄く軽くして、ゴールドを張り付け、そのゴールド量が全体重量の1/20分以上であれば、米国では「GOLD FILLED」と表示して良いわけです。
 
「金張り」モノは幾らくらいするのかというと、米国製クロス・ボールペンのセンチュリーが参考になります。
センチュリーBPには、10K/14K/18Kと3種の金張りボディがそろっています。スタシル製も含めて掲載したのが下の表です。定価は必ずしも統一の製造原価比でた設定されているとは限りませんが、一応の目安にはなります。
14K金張りは、スタシルと同定価です。純金(=18K)張りは、スタシルの1.5倍の価格、10Kとの価格差は約2倍です。
10K/14K/18K金張りクロス・ボールペン定価比較
CROSSボールペン 10K(金)張 14K(金)張 スターリング 18K(金)張 18K無垢
センチュリー \8,000 \10,000  \10,000 \15,000 \200,000
【クロス筆記具】センチュリークラシック・(18金張)BP #2802
18K(金)張

 
<表面模様加工> 
「形の違いなんでしょうか、ジッポー(面)には横に細線の模様があるのに、欧州・日本のライターは縦に細線の模様が普通なんですね」
と言われて初めて気が付いた。
模様というよりカットのことですが、ジッポーの#200(ブラシッド・クローム)は筆で横になぞった跡のようなカットです。
しかしこのカットの欧日製ライターはあまり見ることがないです。筆で上から下になぞった跡の「ヘアーライン」と呼ばれるカット模様がほとんどです。
同じライターといっても、とにかく表面の機械加工・エッチング加工、表面の装飾加工は千差万別・多種多様。
どうやったらこうなるのなどと、いちいち聞いていられないほどです。
「牛骨粉」じゃないけれど、初めて聞く用語もあれば、言葉は知っていてもその内容がまるで分からないのものもあります。
あぁ、そうそう、普通のジッポーの「シルバーのザラザラ」(=#200)や「つるつる、ピカピカ」(=#250)は「装飾クロムめっき」のメッキです。
キンどころかメッキのことも実は何も分かって・・・。これ以上続けると、
BH科特隊のメッキが剥がれてしまいそうなので、こ こら辺でおヒラキと致しま〜す。

<表面加工についての参考本・パンフ>
*「ジッポーハンドブック2001」 2,200円(著:かとうともゆき、発行:岡本トレーディング(株))
 米国ジッポー、ジッポーの各種表面装飾加工について紹介されています。
*「ジッポーライター カタログ2002年度版」 952円+税(株)マルカイコーポレーション http://www.marukai.co.jp/zippo/ 
 シルクプリント、本金蒔絵の日本加工ジッポーの行程、各種装飾加工ジッポーが写真付きで紹介されています。
*日本喫煙具協会  http://www.jsaca.or.jp/index.html  2000年発行のパンフレット Lighter&Smoking Goods Manual
 日本で製造されるライターの基本的な表面装飾加工について詳しく紹介されています。

*サイト:http://www.ftc.gov/
米国連邦取引委員会(FTC)
Guides for the Jewelry, Precious Metals, and Pewter Industries

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